ご挨拶
2017年度には、これまでに引き続き、多くの方々のご尽力により、すべての事業が成功裏に終わりましたこと心より感謝申し上げます。
さて、2018年度はスローガンを「Real Artist~感動の体現~」と掲げ、運動を展開してまいります。
私たちの生活環境は、一昔前に比べると様々な文明の進歩によって、格段に便利かつ快適になりました。それは、多くの人々が物質的に豊かになることが、幸福な生活になると考えていたからです。しかし、本当に私たちは幸せになったのでしょうか。複雑化する社会、山積みの社会問題と、先の見えない不安を抱え続ける私達の環境は、むしろ悪くなりつつあるのではないでしょうか。
私たち青年会議所の使命は、「より良い変化をもたらす力を青年に与えるための発展・成長の機会を提供すること」です。これからも防府の未来のために行動し、多くの「感動」と共に心の変革を起こして参りますので、今後とも変わらぬご支援賜ります様お願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
1年間、どうぞよろしくお願いいたします。

公益社団法人 防府青年会議所
第59代理事長  新原 耕由



2018年度
 公益社団法人 防府青年会議所 理事長
新原 耕由
略歴
配属役職
2009年公益社団法人 防府青年会議所
会員交流委員会
委員
2010年公益社団法人 防府青年会議所
LOVE防府委員会
幹事
2011年公益社団法人 防府青年会議所
青少年開発委員会
幹事
公益社団法人 日本青年会議所
山口ブロック協議会
「山口の未来を考える」実践委員会
会計幹事
2012年公益社団法人 防府青年会議所
まちづくり委員会
副委員長
公益社団法人 防府青年会議所
JC運動推進会議
議員
2013年公益社団法人 防府青年会議所
青少年開発委員会
委員長
公益社団法人 防府青年会議所
55周年準備会議
議員
2014年公益社団法人 防府青年会議所
会員開発委員会
委員
公益社団法人 防府青年会議所
55周年実行委員会
運営委員長
2015年公益社団法人 防府青年会議所
会員交流委員会
委員
公益社団法人 防府青年会議所
ブロック球技大会実行委員会
副委員長
公益社団法人 日本青年会議所
山口ブロック協議会
副会長セクレタリー
2016年公益社団法人 防府青年会議所
拡大広報委員会
委員長
2017年公益社団法人 防府青年会議所常任理事
兼監査担当役員
公益社団法人 日本青年会議所
山口ブロック協議会
豪傑育成委員会
委員
2018年公益社団法人 防府青年会議所第59代理事長



 理事長所信

スローガン:Real Artist ~ 感動の体現 ~

基本理念
・心を動かす地域のリーダーの育成
・市民と共に進化する組織の構築
・防府Evolutionの推進
・60周年に向けての未来ビジョンの確立


■はじめに
私たちの生活環境は、一昔前に比べると様々な文明の進歩によって、格段に便利かつ快適になりました。それは、多くの人々が物質的に豊かになることが、幸福な生活になると考えていたからです。しかし、本当に私たちは幸せになったのでしょうか。複雑化する社会、何が起こるか予測できない厄介な実情を目の当たりにした時、山積みの社会問題と先の見えない不安をまとめて抱え続ける私達を取り巻く環境は、むしろ悪くなりつつあるのではないでしょうか。それは、物が豊かになった反面、心に歪みが生じてきているからです。人を思い遣る心、郷土を愛する心、万物に感謝する心。多くの現代人は、先人たちが当たり前に持っていた心を、文明の発達と共に忘れていってしまいました。
それでは、なぜ心に歪みが生じてきているのでしょうか。それは、心を動かすための「感動」する機会が減ってきているからだと私は考えます。筋肉を動かさなければそれが衰退していくように、心を動かさなければ当然心はやつれていきます。「感動」はあらゆる心の成長のため、人々の心をポジティブに変えていくため、そして人生を明るく豊かにしていくための必要不可欠なものなのです。
私たち青年会議所の使命は、JCI Missionにもあるように、「より良い変化をもたらす力を青年に与えるための発展・成長の機会を提供すること」です。この「青年」とは、青年会議所会員だけではなく、広く市民も含まれます。後にも先にも、この使命を通して「明るい豊かな社会」を実現していく。これに尽きます。

「まちづくりはひとづくり。ひとづくりはこころづくり。」

防府青年会議所(以下 防府JC)が1960年に発足して以来、本年までの58年間で培われてきた「英知」、「勇気」、「情熱」を持って、これからも私たちは明るい豊かな防府の未来のために、自ら考えて行動し、多くの「感動」と共に心の変革を起こしてまいります。

■Real Artist
 私たちが子どもの頃は、毎日がドキドキわくわくした感動の連続でした。学校で新しいクラスメイトに初めて声をかけるドキドキ感。新しいことが次々と起こり、色んなことにチャレンジするわくわく感。ちょっとしたことで大笑いし、泣いたり怒ったり。私たちは誰しも子どもの頃に、些細なことに感動するというごく当たり前の能力が既に備わっていました。そして、笑ったり泣いたり怒ったりするだけで周りの人を感動させ、そこにいるというだけで周りの人を幸せにしていたという、ごく当たり前に人を感動させる能力も持ち合わせていました。
 しかし、私たちは大人になる過程で、自分の外側にある混沌とした世の中から、あらゆる知識や情報を取り入れていくことで、それらの能力を忘れていってしまいました。自分が生きるために必要な知識、敵から身を守るための知識、人を上手く操るための知識…。目まぐるしく変わっていく世界、複雑に絡み合った日常の中で、人はあらゆる処世術を身に付けていけばいくほど自己中心的な殻に閉じこもり、感動し感動させるという力を失い、結果、心を動かす機会が減ったことで心に歪みが生じてしまったのではないでしょうか。
 感動し感動させる力は、自分の外から新たに身に付けるものではなく、それは既に自分の中に備わっていたものなので、「磨く」ものです。その力を磨くとは、新しい価値観に触れ、様々な体験をし、新たな感動を感じて心を動かすこと、そして、自分自身が感じた感動をあらゆる手段を使って表現していくことです。何も特別な勉強をする必要はなく、その力を磨き続けることで、限りなき素晴らしい可能性が開かれると私は考えます。
その力を既に持っている私たちは、言わば天然の Artist(アーティスト)です。Artistとは、感動を創出し、影響を与えていく人のことです。私たちはまだまだ粗削りな Artist かもしれません。しかし、私たちは感動し感動させる力を磨いていくことで、多くの人の心に感動を伝え、影響を与え、豊かな心を拡げていくことができる Real Artist(真のアーティスト)になれるはずです。そのような人こそが、これからの明るい豊かな社会を実現していくことができる真のリーダーであると私は信じています。

■会員拡大
防府JCは今年で59年目を迎えますが、この長い歴史の中で防府JC運動を展開することができたのは、常に新しい仲間を迎え入れてきたからです。様々な価値観をもった多くの仲間と共に活動することは、新しい考え方や視点を学びお互いを高め合うことで自己の成長に繋げていくことができます。そして、会員一人一人の成長は組織をさらに進化させ、防府JC運動をより力強く大きなものへと導いてくれます。
しかし近年、全国的に青年会議所会員は著しく減少しており、それは、防府JCも例外ではありません。新陳代謝をしない組織はいずれ滅びてしまいます。組織が滅びれば、運動は停止してしまいます。
運動は、人が共感してその運動に集うことから始まります。故に、会員拡大活動は、青年会議所運動を推進するための直接的な手法であり、青年会議所運動の根本です。だからこそ、会員拡大は一番重要かつ優先される事項だと考えます。この地域のために活動する同志が増えることが、必ずや防府の「明るい豊かな社会」に繋がると信じ、妥協することなく会員拡大を推し進めてまいります。

■人との出会いを通して進化する組織
 「ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けないように、人は人でしか磨けない。」私が防府JCに入会して知った言葉です。これは、多様な人間性や立場の人と出会い、新たな価値観に触れ互いに刺激し合うことで、今までとは違う視点で物事が見えるようになり、その結果、新たな考え方や発想が生まれて個人の行動も変わり、その過程や結果から得られる新たな知識や経験によって更に成長していくということを意味しています。
このように、共に切磋琢磨し合う仲間が多く集うことで組織としての活動や事業の展開もより質の高いものになっていき、組織の価値もより向上していくはずです。そのためには、まず私たちは地域の様々な問題解決に向けて、市民・企業・行政・市民団体の皆様と積極的に出会い、地域と連携しながら共に事業を進めていく中でメンバーひとりひとりがさらに進化し、そこで得ることができたものを組織内にフィードバックしていくことが重要です。その行動が、組織への新たな風を呼び込むことになり、ひいては組織のさらなる進化とまちづくりに繋げることができると考えます。
人とのたくさんの出会いを通して、個々の成長、地域連携、市民と共に進化していく組織を目指します。


■防府Evolutionの推進
まちは、より良いまちの未来を想像し、そこに向かって積極的に何かを行動する人がいてこそ発展します。それは防府も例外ではありません。防府でそのような人が一人でも多くなれば、このまちは今よりもさらに発展していくことができます。
では、今のこのまちには、そのような「まちのために積極的に行動できる人」が一体どのくらいいらっしゃるでしょうか。私たちが生活するこの地域に住む人のほとんどは、このまちが好きだと答えられるでしょう。なぜなら、2016年に防府JCが行った市民意識調査アンケートにおいて、約9割の市民の皆様がそのように答えられたからです。しかし、好きだからといって、このまちの発展のために積極的に何か行動しようとする人は少ないのではないでしょうか。
 青年会議所運動は、地域の人々の心を動かしていくという「意識変革運動」です。そして、防府JCとしての意識変革運動は「LOVE防府運動」です。LOVE防府運動とは、防府JC創立20周年時に掲げられた運動指針であり、防府JC運動の根幹となっている運動です。この運動は、「防府のまちを知り」、「防府のまちを好きになり」、「防府のまちを一緒に考えよう」をテーマに活動しておりますが、私たちはこの3つが揃って初めてLOVE防府という郷土愛が醸成されたと考えます。まちを愛する人は、このまちを良くしていきたいと考えて行動できる人です。まちを好きでも、まちに対して無関心な人、あるいは傍観者は、まちを愛しているとは言えません。
 そして、このLOVE防府運動を、どのように戦略的に展開していけばよいかを示したものが、防府JC創立50周年時に掲げられた運動指針である「防府Evolution」です。これは、防府JCが市民・企業・行政・市民団体を密接に繋げる中間支援団体となり、市民がまちのために多彩な才能を発揮できるたくさんの機会を創出し、その環境を通してLOVE防府運動を展開していくことを示したものです。
これからのまちのために、自ら考えて積極的に行動していくことができる市民。そのような人材を創造する機会をつくることが今の私たちが取り組んでいくべき重点項目だと捉え、私たちは「防府Evolution」を更に推進してまいります。

■次世代を担う青少年の育成
 未来のまちを担うのは、このまちに住む今の青少年です。したがって、このまちに住む多くの青少年たちに対しても、私たちはLOVE防府という郷土愛を醸成してまいります。
しかし、先にも申しましたが、今の青少年たちは、複雑化する社会、何が起こるか予測できない環境の中で生活しています。そして、その環境故に、一昔前からは想像もつかない様々な青少年問題が起こっているのが実情です。私はこの現状を目の当たりにした時、まずは、健全な人間形成を図ることが現代の青少年育成において大切であると考えます。
そのためには、今この時代にこの地域に生きる青少年には何が足りなくて何が必要なのかということを的確に捉え、現実的な観点を持ちながら戦略をつくり、関係者等と協力・連携して取り組んでまいります。そして、このまちに住む多くの青少年たちが、防府のまちを知って、防府のまちを好きになって、防府のまちを一緒に考えることができるように、「まちのために積極的に行動できる青少年」の育成に繋げてまいります。

■60周年に向けて
防府JCは1960年に全国で184番目の青年会議所として誕生しました。それから本年までの58年間、明るい豊かな社会の実現を目指し、時代に即した「まちづくり」とは何かを常に意識し、その時代にあった運動を展開してまいりました。創立20周年には「防府のまちを知り、好きになり、一緒に考えよう」を謳った「LOVE防府運動」を掲げ、この運動を根幹としながら30周年には「ルネッサンス防府」、40周年には「Heart Warming防府」、そして50周年には「防府Evolution」を市民の皆様に提言し、少しずつ歩を進めてきました。
そして、2019年には防府JCは創立60周年の節目を迎えますが、私たちの活動はすべてゼロから生み出されたものではなく、防府JCの歴史の中で脈々と受け継がれてきた英知・勇気・情熱という遺伝子が組み合わさってできたものです。故に、現在の防府JC運動は、全ての諸先輩方お一人お一人の汗と涙の記憶が生きている運動です。それを忘れてはなりません。
だからこそ、これからの私たちがすべきことは、まず、防府JCの歴史や今まで行われてきた運動を知り、これまでの軌跡を見つめ、これからの活動に「私」という遺伝子を加えながら、さらに価値ある運動を行っていくことです。そして、60周年時には私たちの考える新たな未来ビジョンを策定し、市民の皆様へ提言し、市民の皆様から更なるご理解とご賛同をいただき、明るい豊かな社会の実現に向け、共に邁進していく必要があります。
そのためにも、私たちは今のこのまちには何が必要なのか、未来のために私たちにしかできなことは何なのかを議論し準備を進めてまいります。

■結びに
感動を通して人々に影響を与えていく。
2018年度の防府JCでは、これを切り口として運動を展開してまいりますが、何も今に始まったことではありません。なぜなら、既に日本人が昔から行ってきたことだからです。未曽有の大災害に直面しながらも秩序を失わず互いに助け合う姿、他とない唯一無二の日本の文化や芸術、人に対するおもてなし等、日本人は様々なことを通して世界に感動を与え、多くの人々に良き影響を与え続けてきました。
では、そのカギとなるものはどこにあるのでしょうか。それは、日本人独特の感性にあると私は考えます。例えば、「古池や蛙飛び込む水の音」という有名な俳句がありますが、普通にその情景を考えれば、ただ蛙が古池にポチャッと飛び込むだけのイメージしか湧いてきませんが、作者はその何気ない情景からたくさんのことを慮りながら様々な世界を想像し、美しさや儚さ、わび・さび等を通して、自身の感動に繋げました。感動するということは「心を動かされる」ことなので、基本的には受け身なことですが、総じて日本の先人たちは、何気ないことや不足の中にも心の充足を見出そうとする意識があり、自ら主体的に「心を動かす」ことで、物事を感動的に捉えることができる力があったのではないでしょうか。だからこそ、日本人独特の感性が自身の感動する力を磨き、そして、それが人を思い遣る心、郷土を愛する心、万物に感謝する心等の様々な心を育み、さらには、それらの心が色とりどりのカタチとなって体現され、世界に感動を与え、多くの人々に良き影響を与え続けてきたのだと私は考えます。
 …その感性は、今の私たちにも脈々と受け継がれています。散りゆく桜や落ち葉を見て美しいと感じることはないでしょうか。虫の鳴き声やお寺の鐘の音を聞いてしみじみすることはないでしょうか。間違いなく、私たちには日本人独特の感性が根付いています。だからこそ、今でも世界の多くの人々を感動させることができるのだと考えます。

 自ら感動することができない人は、人を感動させることはできません。

 日本人としての感性が、感動し感動させる力を磨いていきます。そしてその力を青年会議所で磨いていくことで、私たちは自身の明るい豊かな人生と、ふるさとの明るい豊かな社会の実現に繋げていくことができると信じています。



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